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高次脳機能障害と医師面談

 加害者側の保険会社は、ずっと治療費を支払ってくれる訳ではありません。どこかで症状固定と判断され、それ以降は自費で治療していくしかありません。適切な後遺障害等級に認定されていない場合、生活費の不安もあり、症状固定後に十分な治療やリハビリを受けられないこともあります。そうならないために、きちんと症状に見合った後遺障害等級に認定されなければなりません。治療している最中の医証や症状固定と判断された時の残存症状を十分に拾い上げておく必要があります。そして事故に遭遇した当初から症状固定に至るまでの症状の一貫性・連続性について証明、説明が可能な状態にしなければなりません。

 

「高次脳機能障害9級が7級に引き上げられる」

被害者の状況:保険会社を通して後遺障害等級の認定申請をした結果、併合3級に認定される(高次脳機能障害9級、その他の後遺障害4級で併合3級)。

提示された賠償金額に納得できない。

 

「サポート内容」

 当事務所は、そもそも併合3級という等級認定が適当でないと考えました。そこで医師面談や医療照会を重ね、異議申し立てをした結果、高次脳機能障害について9級と認定されていたものが7級に改められました(併合では2級になりました)。

 高次脳機能障害について当初9級とされていたのは、高次脳機能障害よりも4級と認定された後遺障害に焦点が置かれたことが原因であったと考えられます。保険会社を経由した最初の後遺障害認定申請では、高次脳機能障害の程度を立証するための十分な資料が提出されていませんでした。

 高次脳機能障害については日々の生活や仕事にどの程度影響が出てしまっているかを立証しなければなりません。また、医師の診断も重要になりますので、医師に様々な角度からの質問を投げかけ、回答する際のポイントについても医師と面談を行って説明しました。症状固定と判断されてから相当程度の時間が経過してしまっていましたが、医師に丁寧に説明することによって立証に十分な回答を得ることに成功しました。

 その結果、後遺障害等級が併合3級から併合2級に上がることとなりました。

 

「まとめ」

 この案件では、被害者やそのご家族は、認定された後遺障害等級3級について疑問を持っていませんでした。たまたま、賠償金額について疑問を持ち、当事務所にご相談にいらっしゃったことから、後遺障害等級が適切でないことに気づくことができました。そして医師の協力も得られたことで、後遺障害等級が上がる結果となりました。

 このように、保険会社の説明に疑問を持たなければ、そして医師に協力してもらわなければ適切な後遺障害等級認定に至らない場合があります。

 適切な後遺障害等級認定には、症状固定と判断される前の相談が重要です。最初の後遺障害認定申請のために、必要な医証を収集しておかなければなりません。早く相談すればするほど、必要な証拠が散逸せずに済みます。そして相談が早いほど医師にも協力してもらいやすいです。やみくもに異議申立をしても等級が上がるとは限りませんし、失敗に終わってしまう可能性が高まってしまうこともありますのでご注意ください。

 適切な後遺障害等級に認定されるには、最初に後遺障害等級認定申請をするときに適切な医証を提出することが大切です。そのためには効果的な医療照会をすること、そして医師の協力を得るために医師との信頼関係を築いておくことがとても重要です。