「バイク事故と後遺障害」 ④ 高次脳機能障害
バイクで走行中事故に遭遇し、頭蓋骨骨折やクモ膜下出血などの頭部外傷を負ってしまった場合、意識を失うことがあります。この時、頭蓋骨骨折やクモ膜下出血については運よく治癒しても、事故に遭遇する前と性格が変わってしまうということがあります。記憶喪失になってしまう場合もあります。これが高次脳機能障害です。
「高次脳機能障害の症状は多岐に渡ります」
高次脳機能障害の代表的な症状には、記憶障害、注意障害、遂行機能障害、社会的行動障害などがあります。それぞれについて説明します。
・記憶障害
記憶を司る脳機能に支障が生じ、物忘れが非常に多くなります。同じことを何度も質問するようになります。また、新しい情報について覚えることができなくなり、記憶も保てなくなります。
・注意障害
何かに集中するということができなくなります。注意が散漫になります。
・遂行機能障害
計画的に行動することが難しくなります。目標を決める、必要な準備をする、ゴールに向かうということができなくなります。ゴールを決める前に衝動的に行動してしまいます。
・社会的行動障害
感情のコントロールが難しくなり、感情の浮き沈みが激しくなります。また相手の気持ちを思いやるということも困難になる為、人間関係をうまく進めることが難しくなります。
「高次脳機能障害は見過ごされがちです」
高次脳機能障害は、脳の外傷については治癒されている場合が多い為、障害があることを見過ごされがちです。事故に遭遇する前と比べて性格が違ってしまっていても、そのまま後遺障害に気づかず等級認定申請をしないことがあります。そうなると賠償金は全く受け取れません。
高次脳機能障害は見た目にはわかりません。そのため、後遺障害の立証は困難であり、医師ですら医学的な診断が不可能だというケースもあります。高次脳機能障害には長期にわたるサポートと専門的な知識が必要です。簡単に賠償金を得ることはできません。
「バイク事故における高次脳機能障害は当事務所にお任せください」
当事務所では日頃から高次脳機能障害についての勉強会や研修に参加し、患者や家族が抱える問題の把握に努めています。被害者の方のために、弁護士と担当スタッフが集中的にサポートさせていただきます。高次脳機能障害の疑いを感じたらすぐに、専門的な知識がある人に相談してください。当事務所には高次脳機能障害を患った交通事故事案を多数解決してきた知識と経験があります。ぜひお気軽にお問い合わせください。