バイク事故における保険の種類 ② 仕事中の交通事故は労働者災害補償保険
仕事でバイクに乗られる方もいらっしゃるでしょう。仕事中にバイクを運転していて事故に遭遇してしまった場合には、労働者災害補償保険(以下、「労災保険」といいます)が適用されます。
「会社がかけてくれている保険」
労災保険は、会社が準備しなければならない保険です。会社すなわち使用者には労働者が安全に働くことができるようにする責任があります。そのため、会社の使用者が保険料を支払って労働者のみなさんを守っているのです。仕事中に事故に遭遇してしまった場合にはこの「労災保険」の適用ができます。
「労災保険で全ての損害を補償することはできません」
労災保険が適用できると言っても、労災保険では補償されない損害もあります。
例えば「慰謝料」については補償されません。精神的な苦痛を強いられたことに対しての補償は支給されないということです。また、仕事ができなくなった損害「休業損害」についても、これまでの給料の60%程度しか支払われません。
このように交通事故による全ての損害を填補できるわけではないので、労災保険で賄える損害額以上の金額は加害者に直接請求しなければなりません。バイク事故においては重症を負ってしまう場合が多いので、慰謝料だけでも数百万円から数千万円に上ることがあります。その慰謝料が労災から支払われないということは、被害者にとって大きな損失となってしまいます。