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1.慰謝料とは

慰謝料という言葉は一般的使われておりますが、被害者が受けた精神的な苦痛に対するてん補として賠償されるもの(民法第710条)をいいます。

2.交通事故被害において慰謝料額が変わる?変わらない?

①成人と未成年でもらえる慰謝料額が変わるのか?

成人である、未成年であるという事情のみで慰謝料額は変わりません。

※「未成年であるから」という理由で低額の慰謝料を提示された時は気を付けてください。

②会社員と主婦でもらえる慰謝料額が変わるのか?

会社員であろうと主婦であろうその事情のみで慰謝料額は変わりません。

③交通事故の傷害の内容で慰謝料額が変わるのか?

変わります。

骨折を負った者と打撲を負った者では慰謝料の算定基準は変わります。

⑤交通事故の慰謝料額は、全国一律で決まっているのか?

過去の裁判例の蓄積として「相場」はあります。ただし、増額すべき事由などがある場合など考慮されるべき事情で変わります。

3.慰謝料の種類

① 死亡慰謝料

亡くなった本人の慰謝料

ご遺族の固有の慰謝料

② 傷害の慰謝料

他覚的所見がない場合のお怪我

他覚的所見がある場合のお怪我

③ 後遺障害慰謝料

後遺障害が残存したことに対する慰謝料

4.交通事故慰謝料の3つの基準とは

交通事故被害に遭った場合に、慰謝料の算定基準として3つあると言われています。

① 裁判・弁護士基準

本来、被害者が受けるべきである適切な慰謝料額

② 任意保険基準

各保険会社が独自に作成した算定基準

③ 自賠責基準

法律で規定された最低限度の算定基準

5.裁判・弁護士基準の慰謝料の相場

(1)傷害慰謝料の相場

保険会社から賠償金の提示がある場合、「慰謝料額」を照らし合わせてください。

※表の見方

縦の軸は通院期間です。横の軸は入院期間です。ご自身の通院歴をもとにどのあたりに分布するかを確認してください。

例):事故に遭い骨折を負った場合

入院1カ月・通院5カ月、総入通院期間合計6カ月

実際に通院した日は80日

この場合は「141万円」となります。

別表1を利用します。

入院1カ月なので横軸に移動し、通院5カ月のため縦軸に移動します。

例):事故に遭い、むちうちを負った場合

通院期間6カ月・実際に通院した日は70日

この場合は「89万円」となります。

別表Ⅱを利用します。

通院期間6カ月のため、縦軸の6月に移動します。

【傷害慰謝料】

別表1(他覚的所見がある場合、骨折等)
入院期間 1月

2月

3月

4月

5月

6月

通院期間 53万 101万 145万 184万 217万 244万
1月 28万 77万 122万 162万 199万 228万 252
2月 52万 98万 139万 177万 210万 236万 260

3月

73万 115万 154万 188万 218万 244万 267
4月 90万 130万 165万 196万 226万 251万 273
5月 105万 141万 173万 204万 233万 257万 278
6月 116万 149万 181万 211万 239万 262万 282
7月 124 157 188 217 244 266 286
8月 132 164 194 222 248 270 290
9月 139 170 199 226 252 274 292
別表Ⅱ(他覚的所見がない場合、むちうち損傷・打撲など)
入院期間 1月 2月 3月 4月 5月 6月
通院期間 35万 66万 92万 116万 135 152
1月 19万 52万 83万 106万 128万 145 160
2月 36万 69万 97万 118万 138万 153 166
3月 53万 83万 109万 128万 146万 159 172
4月 67万 95万 119万 136万 151万 165 176
5月 79万 105万 127万 142万 158万 169 180
6月 89万 113万 133万 148万 162万 173 182
7月 97 119 139 152 166 175 183
8月 103 125 143 156 168 176 184
9月 109 129 147 158 169 177 185

(2)後遺障害の慰謝料の相場

令和2年4月以降に発生する事故に関して

【別表第1】「介護を要する後遺障害」
自賠責基準 裁判基準
1級 1650万円 2800万円
2級 1203万円 2370万円
【別表第2】上記以外
自賠責基準 裁判基準
1級 1150万円 2800万円
2級 998万円 2370万円
3級 861万円 1990万円
4級 737万円 1670万円
5級 618万円 1400万円
6級 512万円 1180万円
7級 419万円 1000万円
8級 331万円 830万円
9級 249万円 690万円
10級 190万円 550万円
11級 136万円 420万円
12級 94万円 290万円
13級 57万円 180万円
14級 32万円 110万円

平成22年4月1日以降令和2年3月31日までに発生した事故

【別表第1】「介護を要する後遺障害」
自賠責基準 裁判基準
1級 1600万円 2800万円
2級 1163万円 2370万円
【別表第2】上記以外
自賠責基準 裁判基準
1級 1100万円 2800万円
2級 958万円 2370万円
3級 829万円 1990万円
4級 712万円 1670万円
5級 599万円 1400万円
6級 498万円 1180万円
7級 409万円 1000万円
8級 324万円 830万円
9級 245万円 690万円
10級 187万円 550万円
11級 135万円 420万円
12級 93万円 290万円
13級 57万円 180万円
14級 32万円 110万円

(3)死亡の場合の慰謝料の相場

死亡慰謝料 自賠責慰謝料
一家の支柱 2800万円

本人分400万円

遺族慰謝料請求者一人550万円

母親・配偶者 2500万円
その他 2000万円~2500万円

※自賠責の慰謝料の算定方法は少し特殊です。

令和2年4月1日以降の事故を対象として記載いたします。

自賠責の死亡慰謝料について

①本人の慰謝料は400万円

②遺族の慰謝料について

請求権者という者の人数に応じて増額します。

請求権者は、被害者の父母(養父母も含む)、配偶者及び子(養子、認知した子及び胎児を含む)。

請求権者1人の場合550万円

請求権者2人の場合650万円

請求権者3人以上場合750万円となります。

なお、被害者に被扶養者がいるときは、200万円加算します。

※上記計算を前提に最大で慰謝料(遺族慰謝料無含む)1350万円であり、裁判基準の慰謝料額2800万円との差額は1450万円になります。

6.自賠責慰謝料の支払基準について

令和2年4月1日以降に発生した事故については、支払基準が変更となりました。

(1)傷害による損害

上限額120万円ですが、傷害による損害は積極損害(治療関係費、文書料その他の費用)、休業損害及び慰謝料とすると定められています。

慰謝料の算定については、日額4300円と定められています。

(2)後遺障害の損害

後遺障害の損害は、逸失利益と慰謝料と定められています。

慰謝料の額については以下の表の通りに定められています。

【別表第1】
第1級 第2級
自賠責慰謝料 1650万円 1203万円
【別表第2】
後遺障害等級 自賠責慰謝料
第1級 1150万円
第2級 998万円
第3級 861万円
第4級 737万円
第5級 618万円
第6級 512万円
第7級 419万円

・・・

第14級 32万円

7.交通事故慰謝料が減額される事由・増額される事由

(1)慰謝料の減額される事由

① 心因的素因

最高裁の判例において、「損害の拡大について被害者の心因的要因が寄与していることが明らか」であるとして、40%の減額を認めたものがあります。(最判昭和63.4.21民集42.4.243)

② 身体的素因

「被害者に対する加害行為と被害者のり患していた疾患とがともに原因となって損害が発生した場合において、当該疾患の態様、程度などに照らし、加害者に損害の全部を賠償させるのが公平を失するときは、・・・被害者の疾患をしんしゃくすることができる」(最判平成4年6月25日)。

② シートベルト不着用

シートベルトを着用せず怪我を負った場合なども過失減額される可能性があります。

③ ヘルメットの不着用

バイクに乗車する際、ヘルメットを着用しておらず負傷した場合なども減額される可能性があります。

④ 過失減額

被害者自身に過失がある場合も減額される可能性があります。

過失割合については、道路の状況、当事者の状況(車両、自転車、歩行者等)、事故現場の明るさ等の要素によって判断されます。

「判例タイムズ38民事交通訴訟における過失相殺率の認定基準」という書籍が過失割合を類型化しています。

(2)慰謝料が増額する事由

① 故意・重過失がある場合

無免許・ひき逃げ・酒酔い・著しい速度超過

② 著しく不誠実な対応

事故後の対応が著しく不誠実な対応があったことから、慰謝料の増額を認めた裁判例もあります。(東京地裁平成16年2月25日自保ジャーナル1556号)

8.事例で考える慰謝料の算定方法

① 交通事故でむちうちの怪我を負い通院期間6カ月、実通院日数60日

【自賠責慰謝料】の計算 516,000円

【裁判基準の慰謝料】の計算  890,000円

自賠責基準 裁判基準
傷害慰謝料額 516,000円 890,000円

(※自賠責は治療費、通院交通費…等も含め上限120万円までです。仮に治療費が90万円かかっている場合、慰謝料額は算定上51万6000円であっても支払われるのは30万円のみです。)

② むちうちで後遺障害14級9号が認定された場合

通院期間6カ月、実通院日数60日

【自賠責基準】

傷害慰謝料   516,000円

後遺障害慰謝料 320,000円

合計    836,000円

【裁判基準】

傷害慰謝料   890,000円

後遺障害慰謝料1,100,000円

合計     1,990,000円

自賠責基準 裁判基準
傷害慰謝料 516,000円 890,000円
後遺障害慰謝料 320,000円 1,100,000円
合計 836,000円 1,990,000円

(※自賠責は治療費、通院交通費…等も含め上限120万円までです。仮に治療費が90万円かかっている場合、慰謝料額は算定上51万6000円であっても支払われるのは30万円のみです。)

③ 骨折で通院6カ月、実通院日数60日

【自賠責基準】

傷害慰謝料   516,000円

合計      516,000円

【裁判基準】

傷害慰謝料   1,160,000円

合計     1,160,000円

自賠責基準 裁判基準
傷害慰謝料額 516,000円 1,160,000円

④ 骨折を負い12級13号が認定された場合

通院6カ月、実通院日数60日

【自賠責基準】

傷害慰謝料   516,000円

後遺障害慰謝料 570,000円

合計     1,086,000円

【裁判基準】

傷害慰謝料   1,160,000円

後遺障害慰謝料 2,900,000円

合計      4,060,000円

自賠責基準 裁判基準
傷害慰謝料 516,000円 1,160,000円
後遺障害慰謝料 570,000円 2,900,000円
合計 1,086,000円 4,060,000円

(※自賠責は治療費、通院交通費…等も含め上限120万円までです。12級13号が認定される骨折を伴う治療の場合、治療費のみで120万円を超えるため、傷害慰謝料が0円の可能性が高いです。)

9.慰謝料の気になるQ&A

① Q 加害者が保険に加入していない場合に「慰謝料」もらえますか。

A 慰謝料は加害者本人から支払ってもらいます。

自賠責保険に加入している場合、自賠責保険から支払われるのは自賠責基準で算定された慰謝料になります。

② Q 慰謝料が支払われるタイミングは?

A 一般的に治療終了後の若しくは、後遺障害が認定された後に出されます。

例外的な事例として、生活が困窮するときなど慰謝料の前払いとして支払っていただく事もあります。

③ Q 整骨院に行っても「慰謝料」はもらえますか。

A 交通事故の治療として認められる場合にはもらえます。

交通事故における「整骨院」の立ち位置は気を付けないといけません。

交通事故に遭った場合には、まず、整形外科などの「病院」に行くことをお勧めします。そして、整骨院へ行かれる場合には、医師に紹介状(「診療情報提供書」)を書いていただき許可を得てください。

治療費の打ち切りなどのリスクが出てきますので気を付けてください。

④ Q 通院回数を増やせば慰謝料額は上がりますか。

A いいえ。

自賠責の慰謝料の計算式が「4300円×実通院日数×2」というものであるため、「通院回数を増やせば良い」と考える方もいるようですがそうではないと考えます。

この考え方は、自賠責の上限が120万円までであり、治療費から充当されていくことを考えておりません。多数通院することで治療費が増額します。その分、上限120万円のほとんどを治療費が占めるため慰謝料額が減ることになります。

医師の指示の下、適切な治療を行うことが重要です。

⑤ Q ひき逃げに遭った場合、加害者に慰謝料を増額して請求できますか。

A 後日加害者が特定できた場合、慰謝料を増額して請求することは可能であると考えます。ひき逃げというのは救護義務違反にあたり極めて悪質な行為といえます。

10.弁護士法人グレイスの解決実績

【重症の事例】

(1)事件の概要

20代男性が後部座席に乗車中に自損事故に巻き込まれ、眼神経麻痺、脳挫傷などの傷害を負い、賠償金約1億1600万獲得した事例

(2)後遺障害等級

後遺障害等級併合5級の認定を獲得しました。

(3)自賠責基準の後遺障害保険金

1574万円(内慰謝料599万円)

(4)獲得した賠償金額

約1億1600万円(内慰謝料約1600万円)

(5)コメント

この件は、遅延損害金なども含め「交渉」で解決することに成功した事例です。通常であれば、保険会社は、裁判を行わないと遅延損害金を支払いませんが粘り強く交渉をした結果として遅延損害金も含む賠償金額を獲得しております。

約10倍を超える賠償金額の増額はノウハウのある事務所であるからこそ出来た結果だと感じます。

弊所へご相談いただいた経緯としは、被害者の父が被害となった交通事故も対応しており、ご子息が事故に遭われた際にはすぐにご連絡を頂きました。

ご入院している先に会いに行ったことを覚えています。

大変な事故の中で治療中から弁護士が介入することの重要性を感じてくださっていたからこそのご対応だったかと思います。

ご入院中も複数回お会いする機会をいただき面会させていただいておりましたが、会うたびに回復されておられているのを拝見し、最終的には復学もできるようになったことから、弁護士としても安心しておりました。

ただ、高次脳機能障害や複視については、周囲から分かりにくい障害でもあるため、今後の生活が本人及びご家族にとって大変な日々が訪れてしまいます。

出来るだけ賠償金額を届けることに尽力させていただきました。

結果として1億円を超える賠償金をお届けできたことは弁護士として良かったと感じます。

【死亡の事例】

(1)事件の概要

女子高生がバイクで通学中にトラックにはねられお亡くなりになった事故

被害者自身に「過失が50%」あった事案について、ほとんど過失減額がない金額で解決した事例

(2)獲得した賠償金額

総額約7000万円(慰謝料約2500万円)

(3)コメント

過失がある場合に「過失減額が無い金額で解決?」という言葉について意味が分からないと思われている方は多いのではないでしょうか。

これは、ご自身で加入している人身傷害補償保険と裁判を組み合わせることによって実現することが出来ます。

これは、裁判基準差額説という見解を前提に、人身傷害補償保険から支払われた金額をどのように充当するかという考え方です。

このような解決の方法は、交通事故に特化した弁護士のノウハウのひとつになります。

弁護士も医師と同じで「○○科」などといった専門・特化した「分野」というものがあります。特化した弁護士でなければ分からないことが大きい分野であると感じます。

是非、無料法律相談でご相談を頂ければと思います。

【むち打ちの事例】

(1)事件の概要

会社員の被害者が赤信号停車中に後方から車両が衝突してきたため頚椎捻挫、腰椎捻挫などの傷害を負い、後遺障害等級14級の認定を獲得した事例

(2)後遺障害等級

後遺障害等級併合14級

(3)自賠責保険からの支払

75万円

(4)獲得した賠償金額

約370万円

(5)コメント

任意保険会社は、後遺障害等級14級が認定された事件においても、後遺障害慰謝料・後遺障害逸失利益の合計として75万円を提示するということがあります。

保険会社から「これ以上は出ません」「これが賠償金額です」という形で示されると免責証書に署名をしてしまう被害者の方は多いのではないでしょうか。

今回、後遺障害慰謝料・後遺障害逸失利益の合計額は約277万円まで増額しており200万円近い差が生じています。

保険会社と揉めていない事故でも、適切な賠償金をもらえているという事ではございません。

交通事故=保険会社という考えだけでなく、交通事故=事故特化弁護士という事を覚えておいてください。

【訴訟の事例】

(1)事件の概要

交通事故専門誌「自保ジャーナル」に掲載された事例

専門学校に通う20代男性がバイクで通学中に事故に遭い、後遺障害等級併合11級に認定され賠償金約3900万円を獲得した件

(2)後遺障害等級

後遺障害等級併合11級

(外貌醜状12級14号、肘神経症状14級9号、歯牙破折12級3号、膝機能障害12級7号の認定を獲得)

(3)自賠責保険金

331万円(内慰謝料135万円)

(4)獲得した賠償金

約3900万円

(5)コメント

この事件は、判例集にも掲載された事件ですが、裁判上の争点は多岐に渡ります。

具体的には①将来治療費②基礎収入額③労働能力喪失率④過失割合(直近右折の認定)⑤ヘルメットのあご紐不着用の過失減額等が挙げられます。

特に、専門学校生であった被害者の基礎収入額について大卒男性平均賃金センサス662万6100円と認定された事並びに歯牙破折に伴う労働能力喪失を認め、喪失率20%と判断されたことが特徴です。

過去の裁判例において、専門学校生に大卒男性平均賃金センサスの年収を認めた者は無く、被害者にとって有益なものであると言えます。

この訴訟は、相手方が上訴し高等裁判所に行きましたが、高等裁判所において地裁の判断を維持する結果となり解決しました。

気になる方は「自保ジャーナル2082号 70頁」をご確認下さい。

※ その他の解決実績についてもこちらをご覧ください。

https://kumamoto.gracelaw.jp/jiko/case/

【労災事故の事例】

(1)ある会社の工場で勤務していた被災者が依頼をされたエアタンクの修理を行ったところ、当該エアタンクが爆発し、片方の下肢を切断するなどの重傷を負った事件

(2)後遺障害等級

労災の後遺障害等級併合2級

(3)労災保険からの給付

約1400万円(休業給付・傷害補償給付)

(4)獲得した賠償金

約7000万円

慰謝料約2729万円が認定されています。

(5)コメント

これまで、交通事故の事例を紹介しておりましたが「慰謝料」という問題は、交通事故に限られません。会社に責任がある(安全配慮義務違反・使用者責任)労災事故に関して、労災保険給付として「慰謝料」の支払はありません。

労災保険から支払われるのは賠償金の「一部」に過ぎません。

今回の労災事故に関する慰謝料でいえば、労災保険から「0円」ですが、裁判所が認定した慰謝料額は2729万円です。

本来受け取れるべき損害があるにもかかわらず泣き寝入りしているということはありませんか??

労災事故における解決実績などは、こちらをご覧ください。

https://rousai-grace.com/